Baby Steps TK

ゆっくりで良いから、深く仕事をしよう

【CSM研修】3日間で学んだこと

CSM研修を受けた動機

スクラムという面白いチームの形・働き方があり、流行している。
ルール自体はオンラインで公開されており、マネすることができるが、
日本の常識感からはかけ離れているところが多く、
実際に導入したところ「なんで?」「ここはウチでは無理だね。」というのが多かった。

書籍、アジャイルサムライやエッセンシャルスクラム、SCRUM BOOT CAMP THE BOOKを読んだがスッキリしない。

そこで、今回、できるだけ本家に近く、前評判の高いOdd-e Japan(Scrum Alliance公認)の江端さんの
Certified ScrumMaster?(CSM)研修を受けることにした。

自腹で324,000円もの研修費を払うのは初!!

何を学んだのか

書ききれない。
30時間の研修は伊達じゃない。

スクラムの仕組み・・というよりは、どういう行動を取ればよいのか。というところにフォーカスした研修だったと思う。

研修の頭からお尻まで何があったのか書き出そうとしたが、全然終わらない。
とりあえずインパクトの強かったことを3つだけ書き出すぞ。
できるだけ、IT業界以外の人も読める書き方をするよう心掛ける。

人生に影響を残すレベル

根拠なき正義感

例えば、仕事の割り振りをするシーンにおいて、
「やることのない人が発生してしまう。」というような言葉を言う人がいる。

これはもはやただの文化。仕事の完了やマーケットに関係がない。

・休めるときに休んでおけば良いのではないですか。
・別の仕事に手をかけたら、元の仕事に戻るのにロスが発生しませんか。
・その人だけ新しい仕事を始めたら仕掛中の仕事が残ったりしませんか。
・不測の事態に役立つのは、待機している人員ではありませんか。

チーム全員で1つの仕事に注力し、別の仕事をするべきではない。
今回はマルチタスキングゲームというものでこれを立証した。
さらに言うと「皆さん、戦争ミッションに行くチームを想像してください。暇そうだからといって仕事を振りますか?」
というとみんなNOと言う。なのに仕事だと「やることのない人が発生してしまう。」というようなことをさも正論のように言い出す生き物である。

スクラムマスターはこれを解決する。
科学的なノウハウというのは、「え?」と思われるものであって、みんながすぐに同意してくれるものではない。
これをやっていくのは”難しくて効果の大きい仕事”だと思う。

Undoneを作るな

ソフトウェアなら、パスワードを適切に暗号化しているか、サーバーダウンから復旧できるか。
想定するアクセス数に耐えられるのか。
他の業界でも、最低限製品・サービスとして絶対に必要なことはあるはず。

つまり、タスクの種類は2種類存在する。

・Definition of done(完了の定義)・技術品質
・Acceptance Criteria(受け入れ条件)・製品品質

ユーザーや即物的ステークホルダーは、直ぐに成果の見えるAcceptance Criteriaの仕事をやるように言ってきます。
しかしながら、Definition of doneの仕事は真っ先にそして常にやるべきです。
さもなければ不慮の事故やハッカーからの攻撃によって、あなたのチームは解散することになるでしょう。

この話は、私個人の人生にも適用されると感じています。
周囲の人たちは私に、年収やブランドや権利、どれだけ人の役に立っているか。などを気にするように言ってきます。
しかしながら、本当に大切にすることは、健康で安らかな暮らしや愛、知性、ロマンといったことではないでしょうか。

Definition of doneの中で
達成したものをDone、未達成なものをUndoneとし、優秀でクリーンなチームはUndoneを常に0であるように目指します。

製品が拡張される時にはDefinition of doneが増える可能性があるので、しっかりと管理しましょう。
デジタル製品の場合は、自動テストツールを作成するのが良いでしょう。

・・・なぜ、今までなかったのか不思議なくらい必要だと思うリスト。
これがない製品やサービスは、どうやって安全性や個性を守って改善していけるのだろうか。

ちなみに、
”完了の定義”という言葉はQiitaなどの記事で正しく使われていないことが多い。
下記のような信頼のおける発信元の情報を参照すること。
https://www.agilealliance.org/glossary/definition-of-done/
https://www.scruminc.com/definition-of-done/
https://www.infoq.com/jp/news/2014/03/process-definition-done/

本当は、英語が読めればよいんだろうな。

仕事に影響を残すレベル

仕掛りタスク制限(WIP制限)

WIPとは「work in progress」の略で、つまり"進行中の仕事"のこと。
有名な話なので、詳しいことはググれば出る。

【メリット】
・一人当たりの成果向上。
・チーム当たりの成果向上。
・俗人化せずチーム全員にノウハウが蓄積し次の仕事が早くなっていく。
・ブロッカーとボトルネックが見えるようになり、組織改善のとっかかりにできる。
・早く人に見せられるようになり、フィードバックをもらい改修が可能になる。
・ミスを修正するチャンスも多くなる。

【デメリット】
暇な時間ができることにイライラするかもしれません。
でも、数ヵ月の成果に注目してください。

私の経験談から言っても、
個人でもチームでもWIPが増えると、ミスが多くなったり、混乱したり、疲れたりする。
WIPでググると、
「仕事ができる人は、ひとつひとつの仕事を確実に終わらせる。」
「始めるのをやめて、終わらせるのを始める。」
という言葉が出てきたけれどもまさにそうだと思う。

参考にしてほしい記事

過去の参加者の書いた記事を読むのは面白い。
そこそこ習ったことも違うんだな。

2016年
スクラムマスダーの日記 アジャイルスクラムに関連した内容が多めです
https://scrummasudar.hatenablog.com/entry/2016/12/19/080000